HSC

Hirely Sensitive Chirdren、略してHSC。

人よりも敏感な感性を持っている人をHSP{Highly Sensitive Person}と呼ぶが、その性質を持っている子供のことを指す言葉だ。

NHKの特集番組でそのテーマを扱っていて、それを見る機会があった。

実際に敏感な子3人が登場し、彼彼女らの生活やインタビュー、あるいはHSCを専門に扱っている北海道のクリニックの先生との関わりについて紹介されている。

僕自身は比較的鈍感なタイプだと自負しており、だからこそHSCの子が普段感じていること、その才能とも思える面と、それ故に生きづらさを感じている面、それぞれを知ることができる良い番組だった。

集団生活に慣れて、その中で楽しいことを学び競争を生き活力を得る、そういう生き方をしてきた祖母が登場するのだが、孫である男の子は全く違った感性を持っており、それ故に祖母は失望するし悩みもする。しかしクリニックの先生からの提案で、二人で好きな場所へ遊びに行き、同じ時間を過ごす。そのときに二人それぞれが感じていることを文字に起こし、言語かし後で見せ合いっこする。すると二人が見ている視点や情報量の違いに気づかされる、という点がとても良かった。

違いがあることを認識し、その理解が進むと、視野が広がる。その祖母は、結果としてそれを受け入れ、新しい考え方を学んだのだが、それが非常に印象的だった。

その子の個性を認め、それを応援しようという姿勢。

一方で、自分の気持ちや考えをうまく言語化できずにストレスを抱えてしまう子もいる。自分の抱えているものを、うまくアウトプットする手段を学ぶのに、これまたクリニックの先生が、オノマトペや色を使った方法を教えたりもしていた。すると、少しずつアウトプットができるようになる。これもまた、感心させられる場面だ。

上手にアウトプットして他人に理解してもらう、という努力が、人と人との間には必要であり、受け取るほうも、それをアウトプットする方も。それぞれ伝えたい/理解したい、という寄り添う気持ちがあって初めて成立するんだろうな、と思う。

その意味で、一人一人の個性を認め理解する姿勢が、いまの時代には必要なんだろうなと思ったりした。